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森の中のちいさなお店 すてきな”ギフト”みつかります


by lavvoronte

日本の美意識          

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(上の写真は松江城のお堀の脇に建つ小泉八雲の住居です)







摘み草料理の京都美山荘は、とてつもなく辺鄙な場所までお客様に脚を運ばせる
裏を返せばそうまでしても行きたくなるという魅力がそこにしかないということになる
それはなにか。
風景であり、景色であり、設えであり、接客であり、料理であり
片田舎でテレビもない客室、携帯もつながらない、それなのではないだろうか
そして
「こんどは蛍の時期に行ってみたいわ」
とお客様が、想像力をかきたてる
そこにお膳立てされすぎておらず、受け取り手がそれぞれの色を見出す
テーマパーク的の非現実要素が隠れているのではないだろうか
と前の日のお客様とのおしゃべりで想像してみた

身の丈を越す敷居のそこはどんな感じだったかと思いネットを開いてみた
そこに私達日本人からも遠ざけられることの方が多くなった
艶のあるキャラメル色になった昔があった
太陽の光から引き離された室は小さな灯りに助けられ
ほのかに明るさを溜めていた
隅は明るさから逃れ、己の存在をごまかすことで
真実の広さを露呈されずに済まされていた
正体を現わさない室内から視線は自然と明るい外へと奪われているからである
身体を包み込む室内のほの暗さから 少し先の小さく開いた開口部の明るさを望む
この体験は洞穴や横穴式住居に住んでいた頃の遺伝子の記憶を呼び起すのだろうか
 


そのうちに、おなじく京都の俵屋を覘いてみたくなり、ネット内を散策した
擬似体験が完成するほど丁寧に細に渡る写真が沢山載っていた
俵屋には美山荘も持つ非現実要素と共に
程よくお膳立てされたストーリーが設えられていた
そのお膳立ての自然さは、滞在者を知らずに作家へと仕立ててゆく
滞在者はそれと知らずに自ら生み出した「ストーリー」の世界へと
舞台が転換させられていく

街の中を塀一枚で切り取りその中に確かな静寂を構築している
壁と共に静寂を構築しているのは
遠近感を自在に操る巧みな技で造園された庭木たち
それらを映画監督が観せるスクリーンに切り取られた景色の様に
誰しも同じ景色を体験できる絶妙な配置の窓から眺める
ここでもやはり視線は自然に外へと奪われる



いろいろとネット内をふらふらしていると2年前に行った
小泉八雲が住んでいた住宅を思い出した

如何にも、という日本建築に必要な要素から何も省かれていない
つまり裕福さが滲んでいる塀や門に対し
精神性を見せられるほどに削ぎ落された間取り
どうしてこんなに削ぎ落とせたのだろう
答えは素晴らしく優れた間取りの計画にあるのではないかと
平面図を描けるほどに観察した
そして強い余韻に酔わされたまま次の場所へと続きの観光を進めたのだが
意識がそこに釘づけにされてしまったため
意識を取り戻しに再び訪れたほどに魅せられてしまった

その時も見事なお庭だなあと感心した
ただ、後にもしかして建物なんて関係ないんじゃないか
と思わせるほどに主役をとってかわられるとは思っていなかった

そして簡素な建物に対し遠慮の無い豊かな造園
足りなさを覚える面積に豊かに世界観を与えていた

ネットの中をぐるぐると旅をしたようにいろんな景色に出会い
頭の中も沢山ぐるぐる走り回った
そして気が付いた
日本建築の主役は庭ではないのか。





それでは小泉八雲の住宅へご案内致しましょう

玄関の上がり間です
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上がり間から家の奥へと歩を進めます
角を曲がるごとに庭が表情を変え時の流れさえ感じさせます
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入口へ戻ります
畳を4枚横に並べその周りを縁側の様に板の間が巡らされています
そこから見る正面のお庭です
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角にはしゃちほこが
こう置かれるとかわいらしいオブジェに感じます
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建物に沿い90度折れ趣も変えた側面のお庭です
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ポイントとしている庭木の足元の苔や砂利による多彩な演出
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側面の庭から顔を出しその奥まで続くお庭を望みます
隅から隅まで気を抜かず丁寧に作りこまれています
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上の写真に見える蔵を90度回転させた蔵の入口
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上写真の蔵入口の前方の庭です
ここは八雲の書斎脇にあたる裏のお庭です
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書斎開口部正面から裏庭を望みます
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書斎の隣りの間からの裏庭の眺め
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どの窓をとっても違う景色です



<まとめ>
一番奥にあたる書斎から正面のお庭を望みます
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こちらは始めの4畳の間から裏のお庭を望みます
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横穴を思い出させるような室の奥の暗さから
穿たれた開口部から溢れる外の明るさへ
視線と共に精神も引き込まれる




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建物より個性豊かな建物の外
三つの建物から感じた共通項のお話でした。
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by lavvoronte | 2015-10-18 20:35 | 日本の美意識