森の中のちいさなお店 すてきな”ギフト”みつかります


by lavvoronte

10枚のもみじ

b0101300_10423769.jpg

温泉でほてった体を休めながら、ボーッと外を眺めていた。
10枚だけ、もみじが赤くなっていた。
それはまだ、吸い込まれるような深紅ではなく、漆喰壁の質感に似た、或いはそう、岩絵具をのせたような、はっきりとした朱の色をしていた。
同じ樹に繋がっている大部分の葉は、まだまだ色を変える気配すら感じさせないのに、たった一箇所、そこだけが赤かった。
 吸い付けられるように見入っていると、もみじの意思が伝わってきた。
穏やかだけれどもその情熱的な赤には「フライングしちゃった…;」というようなどこかオドオドしたそんな恥じらいなどは感じさせず、しっかりと、はっきりと、主張を持った赤だった。
その部分の葉たちだけは、秋を受け取り、
「今だ。今、赤くなる。」
と決めたのだ。 そう感じ取った自分たちを信じた。

この10枚のもみじには、確かに意思が存在していた。
自分を信じて赤くなった紅葉たち。
するどい感性、骨太な意思。
私も自分を信じてみよう。
そっと思った。
[PR]
by lavvoronte | 2006-09-28 11:06 | ぶつぶつ・・・