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by lavvoronte

場所

夏の思いでを整理しよう。
と言っても、”夏”という印象がない。
夏という”時期”を過ごしただけ。
なんだか頭の中だけバタバタと気ぜわしく、これから季節がどこへ移っていくのかさえ覚束ない。今年の辛夷の花の記憶すら抜けていた。
今朝、辛夷の木から大きな葉っぱが落ちるのを見て、これから花が咲くのにどうしたんだろうと思ってしまった…。
私こそ、どうしたんだろう…。
これから秋だ、次は雪が降って冬なんだ。


とは言っても、私にも夏は通り過ぎた。
この夏に行った心に残る場所を思い返してみる。

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

7月の終わりに、知り合いの別荘を見学に行った。
そこは御代田。
右手はブドウの木が生えていて土地は南に向かって穏やかに傾斜している。
畑と路の境界には石造りの低い塀が延びていて、視覚に受けるこの場所の立体的バランスや色調、乾いた空気感はなんだかフランスの田舎を想わせる。
 この路の来たところには雑木林があり、物が語れる雰囲気を持ったいい感じの小屋がある。私は「何々小屋」という建物に惹かれる癖がある。
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ここはいい。太陽の光は木の葉を通して優しく降ってくる。この石の塀に寝転がってサンドウィッチとかワインとかにお付き合いいただきながら、普段読まない分野の本を読んでみたい。

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一転して、苔むして湿った重たい空気感を漂わせるここは近くの別荘地。
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高く聳えた樅に阻まれて、日中でも太陽の光は威力を損なわれる。
ビロードのような優美な艶を放つ濃緑の厚い苔は、軽井沢の過ごしてきたその長い時間を物語る。
右手に見える木造の別荘は私よりも軽井沢を知っている。

 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

わたしは場所に、何かを語りかけてくる人格を思わせるようなそれぞれの特有の気を感じる。
わたしには軽井沢の気が性に合う。
この陰鬱とした感じが心地よい。
冬の凍りついて深閑とした真っっ白な景色が好きだ。

そうだ、これからその冬が来る。
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by lavvoronte | 2006-09-16 13:39 | 軽井沢のようす